ママ、あの子わがままだね~子どもたちと中国の田舎の旅(1)

代表者ブログ
June 11, 2019

「また行きたい」と喜ぶ子どもたち。

5月末から10日間、子ども二人と一緒に、中国華南地方の江蘇省にある小さいな村に行ってきた。

中国には北京や上海、広州など1級都市以外に、2級、3級都市といったランク付けがあって、今回行ったのは3級都市以下の本当にごく普通の中国農村。

中国の田舎もいろいろですが、ここは山奥の僻地というわけではなく、村から数十キロ離れたところに連雲港という大きめの港があり、古くから比較的に豊かで住みやすいエリアなのだ。

そこに父の実家があって、父は軍人になって若いごろに都会に出ていったが、この田舎の家はずっと残っていて、数年前に建て直したときに、長く都会で暮らしていた父が設計した家は現地の標準仕様とかなり違っていたので、一時周辺の村からの見学人が多かったという。

東京から上海に飛び、上海で一泊してから、翌日に上海から現地への飛行機で行く計画だった。

東京から夕方の便に乗って、上海についたのは現地時間22:00ごろ、子どもたちは飛行機でだいぶ退屈していたのですが、窓全開のタクシーがびょんびょん飛ばし、15分ぐらいでホテルに着きました。ウィーンという名前のホテルだけに、ゴテゴテの洋館に子どもたちが再びテンションアップしたが、その日そのまま寝かせた。

翌日朝食を済ませ、夕方の便まで時間をつぶさなければいけないので、行先をいろいろ検索しながら、とりあえず近くのスーパーに向かった。

今回借りたWi-Fiは中国専用回線と言って、電話しなければ基本的に機内モードのままでネットにつながり、中国では使用できないFBやグーグルも問題なく使用できた、なかなか便利だった。

スーパーに行く途中にある公園では、広場で社交ダンスの練習をする男女ペア(推定年齢60代)が真剣そのもの、その横ちょっと離れたところで、粉ミルクの缶ぐらいの大きさの電子コマを回すおじいちゃんの集団もある。電子コマは2メートルぐらいのムチで打って、パーン、パーンと大きな音が響いていた。電子コマはスピーカーも備えているので、回るほどに流れる曲の音量も大きくなる。おじいちゃん3人が豪快にムチを振り、小さい子二人にじっと注目されるのもうれしかったようだ。

目当ての遊び場がなかなか見つからず、パン屋でお昼を済ませ、広場で娘たちがシャボン玉をやり始めたら、近くで遊んでいた同じぐらい年の子たちが群がってきた。「私もやりたい!」これまで暇そうにしていた子どもたちの集団がシャボン玉をキャーキャーしながらシャボン玉を追いかけながら、楽しそうに遊び始めた。

そして、1人女の子が寄ってきて、「私もやりたい、貸して」と娘に言いに来た。娘たちは中国語で話すのが恥ずかしくて黙っていたが、貸してもいいと小さくうなずいたので、貸すことにした。しばらく遊んだら、大人が帰るよと言って、あの女の子がシャボン玉を返してくれた。

しかし、そのあとあの子たちは帰らず、私たちもまたぶらぶらしていたので、その女の子が再び寄ってきて、「貸して」ともう一回シャボン玉を借りに来た、「いいよ」と娘が快く貸した。

しばらくたったごろ、私たちが別の場所に行こうとして、「返してね、もう行くよ」と話したら、あの女の子が急にぐずりだした、面倒を見ていた女性が慌てて返すよう説得したが、女の子はただキー、キャーと泣き叫び、シャボン玉の棒で女性を叩いたりしてダダごね始めた。

女性が「ママに電話するよ、返しなさい」「返さなかったら、ママ帰ったら叩くよ」と脅し始めた。女の子はそんな脅しにもお構えなしで、シャボン玉をもって逃げ回っていた。娘たちが予想外の展開にびっくりして、困った顔してみていた。ずっと付き添いの大人はお母さんだと思っていたが、みんなシッターさんたちだった。

シッターさんがなす手もなく、携帯を取り出して、突如、女の子のお母さんらしき人が画面に現れ、「通りかかった子どものおもちゃを借りたけど、全然返さないから、困ってる」とシッターさんが報告をすると、お母さんが上海語の子どもに注意した(上海語が分からないので、内容が不明)が、それでも子どもは全く返そうとしなかった。ずっとキャーキャー言いながら、逃げ回っていた。

「困ったな、どうしよう」と自分で割り込むかどうか迷っていたら、シッターさんのひと言で、女の子はあっさりシャボン玉を返してくれた。「買ってあげるから」と。

無事にシャボン玉を取り返し、その場を離れて歩きながら、娘が「ママ、あの子はわがままだね」と大人のように感想を言ってきた。

子ども連れの旅というのもあって、現地の子どもと大人をよく観察していた。昼間は子どもたちと遊ぶのはシッターさんかじーじーばーばーがほとんどだった。しかも、子どもをしつけるために「○○しなければ叩くから」という掛け声がとても多くてびっくりした。

中国の育児情報に、「自分で子どもを育てよう」というアドバイスがよくあるが、こういう背景があるんだと改めて理解した。シッターさんはあくまでも人手で、子どもの教育には責任を持たない、遠隔操作でパパやママをネットで呼び出し、バーチャルで子どもに脅しをかける。子どもにしてみれば、結局リアルにしつけてくれる人もいないし、自分の言うとおりになるのが当たり前のことだ。

飛行機までの暇つぶしでの出来事が、なんだかいろんなこととつながってしまって、考え深かった。

つづく